iFi nano iDSD で最初にやったのが、iPhone / iPad でのハイレゾ再生。
iOS ディバイスでのハイレゾ再生に必要なものは、
- iPhone / iPad 等の iOS ディバイス。iOS7 以上が望ましい。
- Apple iPad Camera Connection Kit(ライトニングコネクタ用、Dockコネクタ用)
- Onkyo HF Player
- iOS ディバイス上の HF Player にハイレゾデータを入れるためのPC/Mac。
- ハイレゾ対応 DAC(iFi nano iDSD 等)
だけだ。
ハイレゾ対応 DAC 無しでもハイレゾ音源を再生する事はできるが、その場合はダウンコンバートして再生しているので、ハイレゾの意味が無い。要注意。
詳しく書くと、
iOS でハイレゾ再生するアプリはいくつかあるようだが、Onkyo HF Player がお薦め。ハイレゾで無い普通のオーディオプレーヤーとしても結構使える。特にイコライザーの性能が秀逸で、ハイレゾでない音楽も聴感上かなりいい感じに調整できる。ここまでは無料。
他の音楽再生アプリでも、イコライザーが付いているものは多い。しかし、今まで試したものの大半は、音が悪くなったと感じるものが多かった。その点、HF Player は音質の劣化(音の鈍り)をあまり感じさせないので、偉い!
普段の通勤時は、CDから取り込んだハイレゾでない ALAC のままの音源を、イコライザーで好みのトーンにして聞いている。使っているイヤホンは、Shure se215 Special Edition。とにかく持ち歩くものを小さく・軽くしたいので、大きなヘッドフォンを持ち歩くという選択肢は無い。イヤホンは消耗品なので、せいぜい1万円程度の予算という事で試聴しまくって、これに落ち着いた。
ビビッドに楽器が鳴っている音がするので、気に入った。高音の伸びはあまりないが、雑踏の中ではどうせ騒音に紛れて微細な音など聴こえないので、気にしても仕方ない。そう割り切ると、バランス的には十分な組み合わせだ。
ハイレゾで聴きたくなるのは、週末に静かにお酒でも飲みながらリラックスする時だ。
HF Player を使い始めた当初はノーマル ALAC で聴いているだけでも楽しかったが、徐々にハイレゾに興味が出てきたのだった。
アプリ内課金で1,000円払うと、ハイレゾ音源再生機能が使えるようになる。複数の iOS 端末を持っている場合も、同じ Apple ID で使う限り支払いは1回だけなので、iPhone / iPad 等を複数持っていても安心。
ハイレゾ音源は、PC / Mac で e-onkyo music等からダウンロードする。これを iTunes 経由で iOS ディバイスに入れる。このやり方が若干トリッキー。
e-onkyo の「HF Player iOS 導入ガイド」にやり方が書いてあるが、例示されている iTunes のバージョンが古く、操作方法が現在のものと異なるため、戸惑う可能性あり。iTunes 12 で大幅にUI(画面のデザイン)が変わってしまい非常に使い難くなってしまったのだ。
ポイントだけ画面付きで書くと、
iPhone(iPod/iPad)を接続した画面で iPhone の中の App を選択する。この時、App(アプリ)の一覧が表示されるが、ここでは無く、画面を下へスクロールする。
すると「ファイル共有」というセクションが現れ、その中にまたアプリの一覧が出てくるので、その中の HF Player を選択。すると一番右のカラムに「HF Player の書類」という窓が開くので、そこにハイレゾのファイルをドラッグ&ドロップする。ファイル単位でも、フォルダごとでもOK。
2015年2月4日に公開された HF Player Ver.2.0.0 では、AirDrop にも対応したようだが、普段使っていないので、そのうちに試してみよう。
ファイルを iTunes 経由で iPhone にコピーしただけでは、HF Player はまだ認識しない。
HF Player の設定画面を開き、「HDライブラリの同期」の下の「今すぐ同期」ボタンをタップして同期すると、曲が HF Player の HD セクションに表示される。
他にも、ハイレゾ再生に関する設定を行う。
DSDセクションでは、
メニュー | 選択肢 |
---|---|
DSDの出力形式 | DoP |
DoPのポーズ出力 | DSDゼロを出力 |
DSD 3.6MHzのDoP出力 | オン |
リアルタイムDSD変換 | Ver.2.0.0 の 新機能! |
DSDのデータをDSDのままDACに入れてデコードするなら、「DoP(DSD over PCM)」を選ぶ。PCM に変換して出力したのでは DSD の意味が半減してしまう(DSD に対応していない DAC で DSD ファイルを再生する場合には必要)。
逆に、PCM のデータを DSD にリアルタイム変換して出力する機能が Ver.2.0.0 で加わった。アプリにこの機能が搭載されたのは初めてのようだ。DSD しかデコードできないDACを使っている場合には有用だと思うが、余計な手間を増やして音が良くなるのかどうかは、分からない。そのうちに実験君してみよう。
なお、この「リアルタイムDSD変換」機能は日本向け限定機能のようだ。iPhone5s(日本語モードで使用中)では出てくるのに、iPhone6(英語モードで使用中)では出てこないので?と思って iPhone6 の言語設定を変えてみたら出てきた。
iOS の言語設定によって出したり隠したりする意図がイマイチ不明。
実験してみたところ、単に設定変更スイッチが日本語モード以外では消されるだけで、「リアルタイムDSD変換」機能自体は日本語以外でも動作する事を確認。
Onkyo HF Player と iFi nano iDSD を組み合わせた時のハイレゾフォーマットの対応範囲の広さは素晴らしい。