iPhone(iOS)、Windows PC、Macintosh(MacOSX)のどれでも使えて、コスパの良い D/A Converter(DAC)は、現時点では 英国は iFi というブランドの nano iDSD というポータブルヘッドフォンアンプ(ポタアン)+ DAC だろう。2013年末に発売されたが、品薄で中々買えない状態がしばらく続いていた。2004年春に、ようやく普通に買えるようになってゲット。
nano iDSD は、
- PCM では 16bit ~ 32 bit の量子化ビット数に対応。44.1KHz ~ 384KHz のサンプリング周波数に対応。
- DSD では、2.8MHz ~ 6.2MHz のサンプリング周波数に対応(ファームウェアアップデートで 12.4MHz まで拡張)。
- DXD では、353.8KHz、384KHz のサンプリング周波数に対応。
と、2万円代中頃の価格帯のハイレゾ DAC の中でも(それ以上の価格帯製品に比べても)、非常に広いフォーマット対応力がある。
また、バッテリー内蔵で外部電源の影響を受けにくいピュアな再生が可能。実際に大きさ・重さからは想像できない良い音で鳴る。
詳しく書くと、、、
動作中のサンプリング周波数は、LEDランプの色でわかる。このクラスのDACでは、サンプリング周波数のインジケーターが省かれているものもあるが、それだと本当にハイレゾ音源をデコードしているのか分からないという罠があるが、そのような心配はない。
iFi nano iDSD のサンプリング周波数インジケータの色
PCM CD系列 | PCM DVD系列 | DSD SACD系列 | DSD ?系列 |
---|---|---|---|
44.1 KHz | 48 KHz | 2.8MHz | 3.1 MHz |
88.2 KHz | 96 KHz | 5.6MHz | 6.2 MHz |
176.4 KHz | 192 KHz | ||
352.8 KHz | 384 KHz |
もともと iPhone / iPad で手軽にハイレゾ再生したいと思って探していたのだが、2014年の前半では iOS で DSD も含めて再生可能と明言されているポータブルなハイレゾDACは殆ど無かった。2014年後半に色々出てきたが、今でも十分イケてるDACだ。
iPhone / iPad でハイレゾ再生するには、Apple iPad Camera Connection Kit (iPhone5以降は ライトニング用)が必要。これを iPhone / iPad の ライトニングコネクタ(iPhone5~) / Dock コネクタポート(~iPhone5)に刺してUSBケーブルで nano iDSD とつなげる。
そして、iPhone / iPad でハイレゾ再生するには、ONKYO の HF Player を使うと良い。アプリ内課金で 1,000円 払うとハイレゾ音源を再生できるようになる。
ハイレゾ専用機を買う必要は無い。とっても安上がり。
iPhone / iPad でハイレゾ再生する際に気を付ける必要があるのは、nano iDSD の電源を入れる順番。
- USBケーブル、Camera Connection Kit等ケーブル類を nano iDSD 側に接続。
- nano iDSD の電源を入れる
- Camera Connection Kit をi Phone/ iPad のライトニングコネクタに刺す
- Onkyo HF Player のボリュームレベルのスライダーが消えればOK
この順番通りにやってもうまくいかない時は、もう一度やり直す。この部分がちょっと面倒と言えば面倒。内部バッテリーを使うか / 使わないかは物理スイッチにしてあった方が、使い勝手は良かったように思う。電源切り忘れによるバッテリー上がりを防ぐための親切設計なのだろうけど。。。
Windowsでハイレゾ再生する場合は、foobar2000 というフリーソフトといくつかのプラグインドライバーを入れるだけで再生できるので、さらにお手軽。但し、ドライバーのインストール等は、初めてだとちょっと面倒かもしれない。
Macintosh の場合は、Audirvana Plus 等の有料ソフト(74ドル)を使うと簡単に再生できる。残念ながら iTunes は ALAC しかハイレゾファイルを受け付けないので、ハイレゾ再生用途では(そのままでは事実上)使えない。
それぞれの環境ごとの設定方法を次の記事から、できるだけ分かり易くご紹介。